WordPressの管理画面を開いたら、上のほうに「PHPの更新が必要です」という表示が出ている。何も触っていないのに急に言われると、不安になります。
結論から言うと、これは「壊れた」ではなく「土台が古くなった」という知らせです。今日すぐにホームページが止まるものではありません。ただ、放っておいてよいものでもありません。
この記事では、この表示の意味と、放置した場合に起きること、自分でできる確認と更新の手順を整理します。WordPress全体の点検については、別の記事にまとめています。
その表示は「壊れた」ではなく「古くなった」
PHPは、WordPressを動かしているプログラムの土台です。WordPress本体もテーマもプラグインも、このPHPの上で動いています。
PHPには版(バージョン)があり、古い版から順にサポートが終わっていきます。WordPressは「今使っている土台の版は、もう古いですよ」と管理画面で知らせているだけです。表示が出た時点でホームページが見えなくなることはありません。
放置すると起きること
実際に困るのは、表示が出た日ではなく、しばらく経ってからです。次の順番で表面化します。
1. セキュリティの修正が届かなくなる
サポートの終わった版のPHPには、新しい不具合が見つかっても修正が提供されません。時間が経つほど、対処されないままの弱点が積み上がっていきます。
2. プラグインの更新が止まる
プラグインの新しい版には「PHPの何版以上」という条件が付いています。土台が古いと、更新ボタンを押しても「対応していません」と表示されて進めなくなります。
更新できないプラグインが増えると、WordPress本体の更新にも影響が出ます。
3. ある日、機能が動かなくなる
更新できないまま時間が経つと、どこかで動作が合わなくなります。いちばん多いのは、問い合わせフォームが送信できなくなる形です。気づかないまま何週間も問い合わせが届いていなかった、ということも起こります。
ホームページの問い合わせフォームが届かないときに確認すること
表示や機能は、止まるときは予告なく止まります。表示が出ているうちに手を打つほうが、結果として手間も費用も小さく済みます。
自分でできる確認
まず、今どの版を使っているのかを見ます。ここまでは見るだけで、変更はしません。
WordPressの管理画面から確認する場合
「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブ→「サーバー」を開くと、PHPのバージョンが書かれています。
サーバーの管理画面から確認する場合
多くのレンタルサーバーには「PHP設定」「PHPバージョン切替」といったメニューがあり、ドメインごとに版を選ぶ方式になっています。現在の版と、選べる版の一覧がここで分かります。
サーバーの管理画面に入れない場合は、先にログイン情報の確認が必要です。
上げる前にやること
版を上げる操作そのものは、管理画面で選んで「変更」を押すだけです。大事なのはその前後です。
1. バックアップを取る
サーバー会社のバックアップ機能でも、WordPressのプラグインでも構いません。戻せる状態を先に作ります。
サーバーによっては、古い版から上げると元の版に戻せない場合があります。この点でも、バックアップが先です。
2. テーマとプラグインの対応状況を確認する
使っているテーマとプラグインが、新しいPHPに対応しているかを配布元で確認します。長く更新されていないプラグインは、ここで引っかかることがあります。
対応していないものが見つかった場合は、代わりのプラグインを探すか、先にそちらを整理する必要があります。
3. ログイン情報が揃っているか確認する
サーバーの管理画面、WordPressの管理画面、どちらにも入れる状態かを確認します。作業の途中で入れなくなると、対処のしようがなくなります。
更新後に確認すること
版を変更したら、次の3つを実際に見てください。
- トップページと、よく見られているページの表示
- 問い合わせフォームからのテスト送信(1通届けば合格)
- WordPressの管理画面に問題なく入れるか
反映には数分かかるサーバーもあります。変更直後に表示が変わらなくても、少し待ってから確認してください。
更新後に不具合が出たら
表示が崩れた、エラーが出た、管理画面に入れない。こうした症状が出た場合、原因はPHPの版そのものではなく、対応していないテーマやプラグインであることが多いです。
慌てて元に戻す前に、何が起きているかを確認してください。エラー画面に表示されている文言は、原因を特定する手がかりになります。
また、サーバーによっては変更後にデータベース関連のエラーが出ることがあります。これは既知の事象で、サーバー会社の案内に対処方法が用意されている場合があります。
業者に頼む目安
次のどれかに当てはまる場合は、自分で触る前に相談したほうが安全です。
- ホームページを作った会社と連絡が取れない、または連絡先が分からない
- プラグインが多く、どれが何をしているのか把握できていない
- 問い合わせフォームや予約が、日々の仕事に直結している
- バックアップの取り方が分からない
特に問い合わせが止まると困る場合は、慎重に進めるべきです。更新作業そのものは短時間で終わりますが、問題が起きたときの切り分けには経験が要ります。
普段から相談できる先を決めておく、という考え方もあります。
よくある質問
表示を消すだけの方法はありますか?
管理画面の通知を非表示にする方法はありますが、根本的な状態は変わりません。表示が消えても、プラグインの更新が止まる、セキュリティの修正が届かないという状況は続きます。
どのくらい古いと問題ですか?
サポートが終了している版を使っている場合は、対応を検討する段階です。WordPressが通知を出している時点で、推奨される版より古い状態にあります。
更新にはどのくらい時間がかかりますか?
バックアップと確認を含めて、問題がなければ30分程度です。ただし対応していないプラグインが見つかった場合は、その対処に時間がかかります。
自動で更新されることはありますか?
サーバー会社が一斉に切り替える場合があります。その際は事前に案内が届くことが多いので、サーバー会社からのメールは確認しておいてください。案内を見落としたまま切り替わり、表示が崩れて気づくというケースもあります。
表示が出ているうちに、落ち着いて手を付ける
「PHPの更新が必要です」は、故障の知らせではなく点検の合図です。手順は、確認、バックアップ、更新、テスト。この順番を守れば、多くの場合は短時間で終わります。
放置して止まってからだと、原因の切り分けから始まるため、時間も費用もかかります。
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