「おたくのホームページ、古いままだと危険ですよ」「このままでは検索に出なくなります」「今契約すれば特別価格で作り直せます」
ホームページを長く運営していると、こうした営業電話や訪問営業を受けることがあります。
指摘されると不安になります。たしかに自分でも古いと思っていた。専門的なことはわからないから、言われると本当のような気がしてくる。断りきれずに話を聞いているうちに、契約を迫られていた。そんな相談は少なくありません。
大切なのは、営業の言うことを鵜呑みにすることでも、すべてを疑って耳を塞ぐことでもなく、指摘が本当かどうかを自分で確かめられるようになることです。実際、営業の指摘が事実である場合もあります。この記事では、よくある営業トークの確かめ方と、契約を検討する前に確認したいこと、無理なく断る方法を整理します。
よくある営業トークと、その確かめ方
営業でよく使われる指摘と、それが自社に当てはまるかを確かめる方法です。ポイントは、その場で判断せず、電話を切ってから自分で確認することです。
「ホームページが古いままだと、検索に出なくなります」
検索順位はさまざまな要素で決まるもので、「古い=検索から消える」という単純な話ではありません。確かめ方は簡単で、自社名や地域+業種で実際に検索してみることです。表示されていれば、少なくとも「消えている」という指摘は当たっていません。
「スマホ対応していないと、もう見てもらえません」
スマートフォン対応が重要なのは事実です。ただし、対応していないかどうかは自分で確認できます。スマートフォンで自社サイトを開き、文字が小さすぎないか、拡大しないと読めないかを見てください。実際に見づらいなら、それは営業と関係なく直す価値のある課題です。確認のポイントはホームページがスマートフォンで見づらいときに確認することで紹介しています。
「セキュリティが危険な状態です」
「保護されていない通信」の警告が出ている、SSL化されていない、といった指摘は、事実であれば対応した方がよいものです。ただし、これも自分で確認できます。自社サイトを開いてアドレス欄に警告が出ているかを見てください。出ている場合の対処はホームページに「保護されていない通信」と表示されるときに確認することにまとめています。警告が出ていないのに「危険です」と言われた場合は、根拠を具体的に聞いてみてください。
「今契約すれば、モニター価格・特別価格で」
期限を区切って即決を迫るのは、比較検討をさせないための典型的な話法です。本当に自社に必要な提案なら、後日でも成立するはずです。「今日中」「この場で」を条件にされた時点で、いったん持ち帰る判断で問題ありません。
「無料で診断します」
診断自体は無料でも、その結果として高額な契約や長期のリース契約につながる場合があります。無料という言葉ではなく、「診断の後に何を提案されるのか」で判断してください。
契約を検討する前に確認したいこと
話を聞いた結果、提案内容に魅力を感じる場合もあると思います。その場合も、契約前に次を確認してください。まともな会社であれば、すべて明確に答えられる質問です。
- 総額はいくらか: 月額表示の場合、契約期間全体の総額を計算する。「月々5,000円」でも5年契約なら総額30万円です
- 契約形態は何か: 制作契約か、リース契約か。リース契約は途中解約が非常に難しく、ホームページ制作との組み合わせはトラブルの多い形態として知られています。「リース」という言葉が出たら特に慎重に
- 解約の条件: 途中でやめたい場合にどうなるか。違約金の有無と金額
- 何が納品され、何が自社のものになるか: ドメイン・サーバーの名義、データの扱い。ホームページの管理会社・保守会社を変更したいときの進め方で紹介している確認項目がそのまま使えます
- 会社の実在と実績: 会社名で検索し、所在地、実績、評判を確認する
そして、どれだけ良さそうな提案でも、その場で契約しないこと。「社内で検討します」と持ち帰り、書面をもらって、できれば第三者(取引のある会社、詳しい知人、商工会議所など)に見てもらってから判断してください。
断り方に悩む必要はありません
営業電話や訪問への対応で消耗している方も多いので、断り方も整理しておきます。
- 理由を説明する必要はありません。「必要ありません」「予定はありません」で十分です
- 「検討します」は再訪・再電話の口実になります。不要なら「不要です」と明確に
- しつこい場合は「今後の営業はお断りします」と伝えて電話を切って構いません。訪問の場合も、ドアを開けたまま長時間対応する義務はありません
- 一度契約してしまった場合でも、条件によってはクーリング・オフなどの制度が使える場合があります。あきらめる前に、消費生活センター(電話188)や商工会議所に相談してください
不安になったら、営業とは別の相手に確認する
営業を受けて一番苦しいのは、「指摘が本当かどうか自分では判断できない」という状態です。
その解決策は、指摘してきた本人ではなく、利害関係のない相手に確認することです。売りたい人の診断は、どうしても契約に向かって組み立てられます。同じ「ホームページが古い」という事実でも、全部作り直す以外の選択肢(部分修正、整理、段階的な改善)があることは、ホームページを部分修正で改善できるケースで紹介している通りです。
営業の指摘が気になったら、それをきっかけに現状を整理してみるのは良いことです。ただし、その整理は、即決を迫られる場ではなく、落ち着いて比較できる場で行ってください。
よくある質問
営業の指摘は全部嘘だと考えていいですか?
いいえ。スマートフォン対応やSSLなど、指摘自体は事実であることも多くあります。問題は指摘の真偽よりも、「不安を煽って即決させる」進め方にあります。指摘が事実かを自分で確かめ、対応が必要なら、比較検討できる状況で依頼先を選べば大丈夫です。
長期のリース契約を結んでしまいました。もう解約できませんか?
契約内容によりますが、事業者間の契約でも、状況によって相談できる窓口があります。契約書を手元に用意して、まず消費生活センター(電話188)や商工会議所、必要に応じて弁護士に相談してください。あわせて、支払いを止める・放置するといった自己判断の対応はトラブルを大きくすることがあるため、避けてください。
電話で「Googleの代理店」「公式パートナー」と名乗られました。本当でしょうか?
Googleが電話営業でホームページ制作や登録代行を勧めることはありません。公的機関や大手企業の名をかたる(または関係があるように匂わせる)のは、信頼させるための常套句です。名乗りの真偽を電話口で確かめる方法はないため、その場では判断せず、必要なら名乗られた会社名を自分で検索して確認してください。
まとめ
ホームページの営業を受けたときの基本は、3つです。その場で判断しない。指摘は自分で(または利害関係のない相手と)確かめる。契約するなら総額・契約形態・解約条件・名義を確認する。
営業の指摘をきっかけに自社サイトの課題に気づくこと自体は、悪いことではありません。ただ、課題への対応は、不安を煽られた勢いではなく、現状を整理したうえで、比較できる状況で決めてください。
営業で指摘された内容が本当かどうか確認したい、契約を迫られていて判断に迷っている、という場合も、現状の整理からお手伝いしますので、お気軽にご相談ください。
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