会社のメールアドレスに、急にメールが届かなくなった。送ろうとするとエラーで戻ってくる。お客様から「メールを送ったのに返事がない」と電話が来て、初めて届いていないことに気づいた。
info@自社ドメイン のような、ホームページと同じドメインを使ったメールアドレスのトラブルは、仕事への影響が直接的です。しかも、ホームページの表示と違って自分では気づきにくいという厄介さがあります。送った相手には届かず、受け取るはずのメールは来ない。異常が「何も起きないこと」として現れるためです。
原因の多くは、ドメインやサーバーの契約・設定にあります。この記事では、メールが使えなくなったときの確認手順を、影響の大きい原因から順に整理します。
まず、状況を切り分ける
最初に、「何が・いつから・どの範囲で」起きているかを整理します。この切り分けだけで、原因の当たりが大きく変わります。
- 受信だけできないのか、送信だけできないのか、両方なのか
- 特定の相手とだけなのか、全員となのか
- いつから起きているか(気づいた日ではなく、最後に正常だった日)
- 同じドメインのホームページは表示されているか
特に重要なのが最後の項目です。ホームページも表示されなくなっている場合は、ドメインまたはサーバーの契約に関わる問題の可能性が高く、対応を急ぐ必要があります。その場合はホームページが突然表示されなくなったときに確認することの手順を並行して進めてください。
ホームページは正常でメールだけおかしい場合は、メール固有の設定や容量の問題が疑われます。以下、原因ごとに確認していきます。
原因1: ドメイン・サーバーの契約が切れている
最も影響が大きく、最初に確認すべき原因です。
ドメインの有効期限が切れると、そのドメインのメールは全面的に止まります。サーバーの契約が止まった場合も同様です。前触れなく止まったように見えて、実際には更新案内のメールが誰にも読まれないまま期限を迎えていた、というケースがよくあります。
確認するのは次の点です。
- ドメインの有効期限(契約先の管理画面、または請求記録で確認)
- サーバー契約の支払い状況(カードの期限切れ、口座変更などで決済が止まっていないか)
契約切れが原因の場合、経過時間によっては復旧できます。契約先に連絡し、復旧可能か・期限はいつまでかを最優先で確認してください。特にドメインは、失効から時間が経つと取り戻せなくなる場合があります。
契約先そのものがわからない場合は、ホームページのドメイン・サーバー管理がわからないときの確認ポイントの手順で特定を進めます。
原因2: サーバー移転や設定変更の影響
ホームページのリニューアルやサーバー移転の直後にメールが止まった場合は、移転作業の設定漏れが疑われます。
ホームページとメールは、同じドメインでも別の設定で動いています。ホームページだけを新しいサーバーへ移す際に、メールの設定(どのサーバーでメールを受けるかの指定)が意図せず変わってしまい、メールが宙に浮くことがあります。
心当たりのある作業(リニューアル、サーバー移転、管理会社の変更)が直前にあった場合は、その作業を行った会社に「移転後からメールが使えない」と連絡してください。設定の見直しで解決することがほとんどです。これから移転を予定している場合は、ホームページの管理会社・保守会社を変更したいときの進め方でも触れている通り、メールへの影響を事前に確認しておくことが大切です。
原因3: メールボックスの容量がいっぱい
受信だけできない場合に多い原因です。
サーバー上のメールボックスには容量の上限があり、いっぱいになると新しいメールを受け取れなくなります。長年使っているアドレスで、メールをサーバーに残し続ける設定になっていると、ある日突然上限に達します。
サーバーの管理画面でメールボックスの使用量を確認し、上限に達していれば、古いメールの削除や容量の拡張を行います。パソコンのメールソフトで「サーバーにメッセージのコピーを残す」設定になっている場合は、残す期間を制限する設定に変えると再発を防げます。
原因4: 迷惑メール判定されている
送信はできているのに相手に届かない(相手の迷惑メールフォルダに入る、受信拒否される)場合は、迷惑メール判定の問題が疑われます。
近年、大手のメールサービスは送信元の確認を厳しくしており、ドメイン側に送信元を証明する設定(送信ドメイン認証)がないメールは、迷惑メール扱いされやすくなっています。古くから設定を変えていないドメインでは、この影響で「特定の相手にだけ届かない」ことが起こりえます。
この設定はサーバーの管理画面で行えることが多いですが、専門的な領域のため、サーバー会社のサポートに「送信したメールが相手の迷惑メールに入ってしまう。送信ドメイン認証の設定を確認したい」と相談するのが確実です。
原因5: パスワードや設定の問題
新しいパソコンやスマートフォンに変えてからメールが使えない場合は、メールソフトの設定の問題です。
メールの設定には、受信サーバー・送信サーバーの情報とパスワードが必要です。この情報が引き継がれていない、あるいはパスワードがわからない、というのは担当者交代のときによく起きます。
設定情報はサーバーの管理画面で確認でき、メールのパスワードもそこから再設定できることが一般的です。サーバーの管理画面に入る情報自体がわからない場合は、ホームページのログイン情報がわからないときの確認ポイントから進めてください。
復旧までの間にやっておくこと
原因の特定や復旧に時間がかかる場合は、業務への影響を抑える手を打ちます。
- ホームページのお問い合わせフォームの通知先を、使える別のアドレス(Gmailなど)に一時的に変更する。フォームの設定確認はホームページの問い合わせフォームが届かないときに確認することを参考に
- 電話やSNSなど、他の連絡手段を案内する
- 重要な取引先には、別のアドレスから「メールに障害が出ている」旨を連絡しておく
そして復旧後は、届かなかった期間のメールの扱いを確認してください。契約切れなどでメールが止まっていた期間のメールは、基本的に失われており、後から受け取ることはできません。重要な連絡が来ていそうな相手には、こちらから再送を依頼するのが確実です。
再発を防ぐために
メールのトラブルは、ほとんどが管理体制の問題から起きます。復旧したら次の3点を整えてください。
- 契約の更新案内が届く先を、複数人が見られるアドレスにする: 更新案内が個人アドレスに届く設定が、契約切れ事故の最大の原因です
- メールの設定情報とパスワードを、会社として保管する: 担当者の頭の中やパソコンの中だけにある状態をなくします。担当者交代時の引き継ぎ項目はホームページ担当者が退職・交代するときの引き継ぎチェックリストにまとめています
- ドメイン・サーバーの期限一覧を作る: メールはホームページと運命共同体です。期限管理はセットで行います
よくある質問
止まっていた期間に送られたメールは、復旧後に届きますか?
原因によります。メールボックスの容量オーバーなど一時的な受信失敗の場合、送信側のサーバーがしばらく再送を試みるため、復旧が早ければ届くことがあります。一方、ドメイン失効などで長期間止まっていた場合は、送信者にエラーが返っており、そのメールは失われています。「届いていないかもしれない期間」を関係者に伝え、再送を依頼するのが確実です。
無料のメール(Gmailなど)に切り替えた方が安全ですか?
管理の手間という点では、大手の無料メールは安定しています。ただし、会社の窓口としては、自社ドメインのメールの方が信頼性の面で有利です。現実的な形としては、自社ドメインのメールを窓口として維持しつつ、その受信をGmailなどで行う(転送や外部メール受信の設定)方法があります。ドメインの契約管理だけは引き続き必要ですが、日々のメール環境は安定します。
メールのことは誰に相談すればいいですか? ホームページの会社? サーバー会社?
切り分けの結果によります。契約・容量・パスワードなどサーバー側の話はサーバー会社、移転作業後の不具合はその作業をした会社、パソコンの設定の話は機器に詳しい人、が基本の割り振りです。切り分け自体が難しい場合は、「いつから・何が・どの範囲で」の記録を持って、どこか一か所にまとめて相談してください。状況が整理されていれば、適切な窓口への案内も受けやすくなります。
まとめ
会社のメールが使えなくなったときは、「受信・送信のどちらか / 範囲 / 時期 / ホームページは無事か」の切り分けから始め、契約 → 移転・設定 → 容量 → 迷惑メール判定 → メールソフト設定の順で原因を確認します。最優先はドメイン・サーバーの契約確認です。ここが原因の場合、時間との勝負になります。
そして、メールのトラブルの多くは、更新案内が誰にも読まれていない、設定情報が個人に依存している、という管理の問題が根にあります。復旧をゴールにせず、案内の届く先と情報の保管を会社の仕組みに移すところまで整えてください。
原因の切り分けがつかない場合や、契約先の特定から必要な場合は、現状の整理からお手伝いしますので、お気軽にご相談ください。合や、契約先の特定から必要な場合は、現状の整理からお手伝いしますので、お気軽にご相談ください。
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